MENU

所長コラム

所長コラム(令和5年9月)

【献血感謝の集い(一瞬の夢?)】

_____.jpg __1.jpg

9月11日月曜日に岐阜県庁みなもホールで「令和5年度献血感謝の集い」が開催されました。この集いは、献血に貢献された個人、団体に参加いただき、国、岐阜県、ならびに日本赤十字社から感謝の贈呈を行う会です。毎年開催されてきたのですが、新型コロナウイルス感染症の影響で令和2年度と3年度は中止、令和4年度は人数と時間を制限しての実施でした。

 

令和5年度は、私の着任後は初めてとなりますが、通常開催となりました。会は第1部(表彰を行う式典)、第2部(講演など)の形で開催されました。この第2部、昨年は時間短縮で実施できませんでしたが、かなり以前には野球の星野仙一監督が講演された記録も残っています。

 

さて、今年の春先、企画の段階で、「第2部何をしようか」とセンター内で相談しました。私は、何回も痛い目をみているので学習してもいいのに(年齢的には既に手遅れ?)、思いついたら言いたくなるところがあって、「献血のベテランと若者との対談はいかが?」と提案したところ、みんな、それが良い、それが良い、ということで、写真の対談「献血の未来、バトンをつなぐ」の開催に至りました。写真には上げていませんが私は司会をしております。

 

岐阜学生献血ボランティアの代表として参加してくれたのは安達君、伊藤君、後藤さんの3人、ベテラン代表の岩手さんは残念ながら当日は参加いただけず、コメント代読となりました。

 

私は、このような会の場合、いつも当日になって引き受けたことを後悔するのですが、この日は後悔するどころではありませんでした。リハーサルが始まった時、マイクがONになっているのに緊張のあまり声が聞こえない!私以上に深く沈んでいたのは3人でした。

 

不安を抱えたまま第2部は開幕しました。しかし結論から言えば、立派に役目を果たしてくれました。

「初めての献血は?」

「ボランティアになったきっかけは?」

「ボランティア活動の手ごたえは?」

「友達を献血に誘ったことは?」

最初の小さな声に、会場の皆さんは息を潜めて耳を傾けてくださいました。

しかし、何と言ってもこの1年以上3人が実際にやって来たことです。段々とはっきりした声で、自分の言葉でしゃべってくれました。

私はそうだったのですが、会場の皆さんも、もしかしたらこの時、父母兄姉の思いだったのではと思いました。

対談も最後のパートとなり、ベテランのメッセージを受けて、3人に「今後への思い」を聞いた時には、一人がしゃべり終えるたびに、会場から大きな拍手を送っていただきました。

3人の晴れやかな(ホッとした?)表情が印象的でした。

 

「すべての若者が彼らのようであったなら、献血は何ら困ることはないのに!」

一瞬の夢を見て、また、翌日から若年層献血の改善に勤(いそ)しんでおります。

 

             岐阜県赤十字血液センター 所長 髙橋 健



過去のお知らせ

最新のお知らせ

カテゴリ一覧