こんにちは。供給課には、「患者さんのために医療機関へ血液製剤をお届けすること」以外に、もうひとつ大きな仕事があります。それは日本全国の血液センターと血液製剤のやりとりをすることです。
「センター便り号外~平成30年7月豪雨時の血液供給について 」でも触れましたが、平成30年7月豪雨災害では、全国から血液製剤をお送りいただきました。また、今年は関西の台風21号や、北海道胆振東部地震への支援として、広島からも血液製剤をお送りしています。
でも実は、災害時でなくとも、他の血液センターとの血液製剤のやりとりは毎日あるのです。今回は他の血液センターに血液製剤を送る方法をご紹介します!
① 定期便で送る(中四国ブロック内)
中四国各県の血液センターや、各県の供給出張所(福山、浜田、米子、山口東部など)に朝は広島10時出発から、夜は深夜まで、毎日決まった時間に定期便で血液製剤を運んでいます。
② 宅配便で送る(関西、九州まで)
普通の宅配便で大丈夫...?と思われるかもしれませんが、適正に温度管理された梱包と、時間指定の配達で品質に問題ないよう、事前に各地域への運び方を確認してあります。
③ 航空便で送る(北海道、沖縄まで)
もっと遠くへ送りたいときは飛行機で血液製剤を送ります。
空港まで血液運搬車に乗せて搬送し、貨物として飛行機に乗せ、受け入れ先の各県の血液センターの職員が空港まで取りに行きます。
④ 血液運搬車で中継して送る
急な大量出庫があったときなど、急を要するときはこの方法。血液運搬車でお互いの血液センターの中間地点まで行き、血液製剤をリレーし運びます。赤色灯をつけ、サイレンを鳴らして緊急走行で運ぶこともあります。
⑤ 新幹線で送る
緊急!でも道路事情の悪化や遠方などの理由で中継ができないときは、職員が血液製剤を持って新幹線に乗ります。交通網が発達した現在ではあまり利用しない輸送方法ですが、今年の豪雨災害ではこの方法も用いました。
こうしたやりとりを毎日行うことで、在庫が少なくなることを防ぐとともに、「献血でいただいた血液を、期限切れで無駄にしてしまう...」という状況も防いでいます。
全国の血液センターで協力して血液供給の安定に努めておりますので、今後とも血液事業へのご理解、ご協力をよろしくお願いいたします!