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所長あいさつ

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長野県の血液事業の推進に対し、日頃から県民の皆様をはじめ、協力団体、県・市町村、医療機関および関係各位のご理解とご協力を賜りまして、厚く御礼申し上げます。

令和2年度、長野県赤十字血液センターは延べ79,304名のドナー様から35,568Lもの献血をいただき、県内で輸血を必要とするすべての患者様に滞りなく血液製剤をお届けすることができました。医療機関にお届けした血液製剤は、合計210,666単位(赤血球 83,014単位、血小板 100,260単位、血漿 27,392単位)にもなります。このように、血液センターの事業は皆様の温かいご厚意があって初めて成り立つものです。重ねて御礼申し上げます。

日本は、世界のどの国も未だかつて経験したことがない「超少子高齢化社会」を迎えつつあります。このような状況にあって、輸血用血液製剤を安定的に確保するためには若年層の皆様のご協力が不可欠です。ところが現在、10代から30代のドナー様が占める割合は減少傾向にあり、このまま推移すると、数年以内に輸血用血液製剤の需要に見合う安定的な供給が困難になることが懸念されています。

献血は、幸い健康に恵まれている「幸せ」の一部を、病に苦しむ方々に分けて差し上げる行為であり、ボランティア活動そのものです。献血を通じて、人と人とが支え合う暖かさに満ちた社会を実現するために、長野県赤十字血液センターはとくに中学生・高校生に向けた啓発・教育活動に力を入れてゆきたいと考えています。

血液センターに課せられた社会的使命は、ドナー様の健康と安全に配慮した献血を実施し血液を確保すること、血液製剤の安全性向上と医療機関への安定供給体制を確立すること、さらには血漿分画製剤の国内自給に向けて血漿を確保することです。これらの使命を果たすべく、職員一同業務に邁進してまいりますので、今後とも皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

長野県赤十字血液センター所長  村上 純子