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所長挨拶

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皆様には平素から献血事業に温かいご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

我が国では、1964年(昭和39年)8月、輸血に用いられる血液はすべて献血でまかなうことが閣議決定され、今日に至るまで日本赤十字社が国より献血事業の委託を受けて皆様に広く献血をお願いしております。ちなみに献血の方針が閣議決定された8月21日は「献血の日」とされています。

当センターでも安全な血液製剤を安定して供給するため献血の推進に努めてきましたが、皆様のご協力のお陰で、輸血を必要としている患者さんに血液製剤を滞りなくお届けすることができております。

しかしながら、2020年(令和2年)1月から新型コロナウイルス感染症が蔓延し、世の中が一変するほどの大きな衝撃がもたらされました。献血の現場においても様々な対策をとって、医療機関の需要に応えるべく献血の確保に努めてきたところですが、次々と変異ウイルスが登場してきて感染の終息が不透明な状況にあり、十分な献血を安定して確保することが難しくなっている現状にあります。

さらに、日本では少子化が進んでいることもあって、20代、30代の献血者は年々減少し続けています。一方、輸血を必要とする患者さんは高齢化社会になって増加していることから将来、血液の安定供給に支障を来すことが懸念されています。

このような中でも怪我や病に倒れた患者さんに、命の糧となる輸血製剤をお届けすることが我々日本赤十字社職員の使命であり、献血していただいた皆様の温かい思いを患者さんに届けるという命のリレーを完遂することを職員のやりがいとしています。

血液製剤のさらなる「安全性の向上」と「安定供給の確保」に職員一同、頭と体を精一杯動かして努めてまいりますので、皆様におかれましても献血へのご理解とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

令和3年12月 愛媛県赤十字血液センター所長

羽藤 高明