16年前父は大腸癌と診断され、手術後も入退院を繰り返していました。
最後の入院の時には医師から「余命6カ月、もう家に帰る事は無理でしょう」と辛い宣告をされました。
父は絶飲食になり日に日に痩せてゆき歩く事もしんどい状態になりましたが、定期的に輸血(赤血球)をする事で、体が嘘のように楽になるとよく言っていました。
顔色も良くなりこのまま退院できるのではと家族も期待する程でした。
父は輸血をうけながらいつも「これは誰の血液なんだろう?逢ってお礼をしたいのに。退院したら今度は自分が恩返しをしないと」が口癖でしたが、その想いも果たせる事なく亡くなってしまいました。余命6カ月と宣告されましたが、輸血のおかげで1年半生きる事が出来、外泊も何度か出来ました。
父の想いを継いでか、私の娘は人のためになる仕事がしたいと看護師になり、父のように病気と闘っている人の為に娘なりに頑張っています。本当にありがとうございました。