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全国のありがとうの声

輸血は息子の命を繋ぎ、笑顔にしてくれました。

豊島嘉子さん写真1

非営利活動法人あいち小児がんの会
理事長 豊島嘉子 さん

【輸血がくれた幸福な時間】

私の息子は1歳4ヶ月で小児がんを発症して、3歳になる前に亡くなりました。
元気に走り回っていた息子が、まさか小児がんになるなんて、まるでドラマのワンシーンを見ているようで想像もしていませんでした。
小児がんと宣告されたその瞬間、息子を失うかもしれない恐怖と不安でいっぱいでした。
発症時には全身転移していた為、すぐに抗がん剤治療が開始され、強い吐き気や抜け毛、全身の倦怠感などの副作用が出てきました。
息子はすっかり明るさをなくし、笑顔も減り食事も取れずとても辛そうでした。
代わってあげられるなら代わってあげたい。
親はただそばにいることしか出来ず、何もできないことへの絶望を感じました。

ただ、そんな治療の中でも息子が笑顔になる瞬間があります。
それは輸血をする時です。
輸血をする時、息子は「今日は赤色だね~消防車と一緒だね」「今日は黄色だね~ショべルカーと一緒だね」と、大好きな働く車と血液バッグが同じ色であることを、看護師さんと嬉しそうに話していました。
輸血をすると、それまでぐったりして起き上がれなかった息子が急に起きあがって食事をするようになったり、おもちゃで遊んだり、「ママー」と笑顔で呼んでくれるようになります。
息子が久しぶりに笑ってくれるその瞬間が何よりも嬉しくて、涙が出るほど幸せでかけがえのない瞬間でした。

豊島嘉子さん写真2

輸血は治療と違って息子を笑顔にしてくれたのです。
普段は嫌がる点滴も、からだが楽になるからか、自ら腕を差し出したりもしました。
辛い治療の中でも輸血によって笑顔が増え、子どもらしい時間を過ごすことができました。
輸血は子どもたちの命を繋ぐだけじゃなく、笑顔に繋げてくれます。
献血にご協力いただいた方がいたからこそ、息子の命と笑顔を繋ぐことができました。
心から感謝いたします。ありがとうございました。

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