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シーフテスト

腕の状態を調べる
献血ちゃん顔 「シーフテスト」にご協力ください。 献血ちゃん顔

シーフテストとは

当日の腕の状態を調べるテストです。生活や仕事の動作に差し障りがないと、腕などの調子が悪くても自覚がなく、異常に気付かない場合があります。当日の腕の状態を調べる「シーフテスト」にご協力ください。

テスト方法

両肘をまっすぐ挙げ(脇の下は直角に)、手首をしっかり曲げて指先を肩につけます。
約30秒間、このポーズをとり続けられるかどうかで判定します。
不調な時は「しびれ」「ジンジン感」「だるさ」「つらい」「痛い」といった症状が現れます。

テスト方法

健診医より

皆さん、今日の腕の調子はいかがですか? 腕の調子は毎日同じではありません。手を良く使った時には、手に負担がかかって、神経に何か障害が出 ているかもしれません。また、自分で気が付いていない、日常生活には問題のない軽い神経の障害を 持っているかもしれません。

 

奈良県赤十字血液センターでは、献血前にその日の腕の調子を検査しています。

 

このテストは「シーフテスト」と名付けていますが、図に示すポーズを30秒間して頂きます。この時、しっかり肩をあげて、手首を曲げて下さいね。手がしびれる・指がしびれる・ 手がだるい等の症状があった場合を陽性と判断します。

 

陽性であった場合は、腕の神経に軽い障害をお持ちだということになります。わたしたちが予め行った調査では、このテストで約6%の人に何らかの症状が出ています。

 

症状は、日によって出たり出なかったりします。

 

症状が陽性の時に献血されますと、時に、特に針をさすことで神経を障害しているわけではないのに、神経を障害した時のような強い痛みを感じたり、しびれなど今まで自覚していなかった様々な神経障害が偶然現れたりすることがあります。このような事が起きる可能性があることを知って頂いたうえで、献血をされるかどうか御判断をお願いします。もちろん献血をされる場合には、腕の神経に負担のかからないように、より注意して採血させていただきます。

 

もし、症状が出てきた時には、手専門の整形外科医を受診することで、比較的短期間で症状は軽快します。

 

皆さん、献血する前には、このテストを行い、その日の腕の調子を確認しましょう。

 

Q&A

「シーフテスト」とは何ですか?

  • 肩(Shoulder abduction ):Hand elevation test (手拳上テスト)や肩関節可動域障害を調べるテスト、手根管症候群の誘発テスト
  • 肘(Elbow-flexion test ):尺骨神経の絞扼性障害である肘管症候群の誘発テスト
  • 手関節(Phalen test ):正中神経の絞扼性障害である手根管症候群の誘発テスト

上記を組み合わせたもので、各状態を1つの動作で調べるスクリーニングのためのテストです。

何のためのテストですか?

献血時のカラダの調子も大切ですが、献血する腕などの調子も大切です。
「献血する腕など」の本日の状態を知るためのテストです。

テストで何がわかるのですか?

生活や仕事の動作に差し障りがないと、「腕などの調子」が悪くても自覚がなく、異常に気づかない場合があります。
簡単な動作で、元々の腕の不調や症状があるかどうかがわかります。
肩~肘~手先に「痛み」「しびれ」「辛い」ところ等が無いかを調べてみましょう。

どんなテスト方法ですか?

両肘をまっすぐ挙げ(脇の下は直角に)、手首をしっかり曲げて指先を肩に着ける動作です。
約30秒間、動作を続けられるかどうかで判定します。(ゆっくり「30」まで数えて下さい)

どんな症状になるのですか?

手首、肘、肩などに神経の狭窄や圧迫症状があると、「しびれ」「ジンジン感」「だるさ」「つらい」「痛い」などの症状になります。

何故そんなことになるのですか?

コップのふちまで水が一杯でこぼれていない状態でも、一滴の水であふれてしまうことがあります。
それに似て、腕などが潜在的(痛みやしびれ等の自覚がない状態)に不調な時、「穿刺」すること自体が刺激になって、通常なら2~3日で症状が改善されるのに、その後、逆に軽い神経障害がオモテに表れることがあります。(総和神経症状)

献血はできないのですか?

体調が悪い時や疲れが溜まっている時の献血は避けたほうが良いですね。
テストの結果によっては、腕などの調子が良い時に献血いただく事をおすすめします。
また今日の「腕などの状態」を大切に考えて、次のようにお願いします。

  1. スムーズな穿刺が難しい場合は中止させていただく事をご了承下さい。
  2. 穿刺時等に変わった「痛み」などがあれば、すぐに針を抜いて中止させていただく事をご了承下さい。
    (普通は針の周囲にチクっとした痛みを伴いますが、1分程度過ぎてくると落ち着いてきます。)
  3. 献血時に気がかりなことがございましたら、ためらわずにお声かけ下さい。
    (腕がだるいな、針の刺さっているところがちょっと気になるな、少し違和感があるな・・・等々)

痛い等の症状があればどうなるのですか?

「穿刺に伴う痛み」よりも、元々の「肩・肘・手首」周囲に病因があることもあると考えられる事をご理解下さい。
症状の軽快には、元々の「肩・肘・手首」周囲の原疾患の治療をおこなうことで、穿刺部の痛みが改善されることがあります。穿刺部自体の治療よりも、原疾患の治療を優先する場合がある事をご理解下さい。

資料提供 2012年1月26日

稲田病院長 稲田 有史

京都大学再生医科学研究所臓器再建応用分野講師