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所長のつぶや記

所長ごあいさつ(平成31年2月)

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 今年も早1カ月が過ぎました。春は間もなくですが、寒い日はまだまだ続きます。体調管理はしっかりなさってください。

「立春の日差に外出促され」(久保晴子)

 歳をとったせいでしょうか、時間の経つのが速いと感じます。1年があっという間に過ぎていきます。でも時間とは一体何なのでしょうか。これは現在の物理学をもってしても非常に難問のようです。

 アリストテレスは「時間は、運動(物事の変化の意)の前後における数である」と論じました。確かに、何か変化があって私たちは時間の移り変わりを知ります。

 17世紀になると、ニュートンが現れます。彼は、「絶対時間」という新しい概念を唱えました。「絶対的な、真の、数学的な時間は、それ自身で、そのものの本姓から、外界のなにものとも関係なく、均一に流れている」と考えました。彼の考えでは、宇宙にあるすべての物質がなくなって空虚な空間になってしまったとしても、時間は流れ続けるのです。

 ニュートンのライバル、ドイツのライプニッツは、「時間とは、複数の物事の『順序関係』にすぎない。したがって、物事と無関係に流れる絶対時間など存在しない」と反論しました。空間や時間というものはもともと存在するものではなく、複数の物事の間に生まれる「関係」にすぎないと考えたのです。

 当時は、「ニュートン力学」の成功によって、ライプニッツの反論はかき消されてしまい、絶対時間の概念が定着し、人々の常識となりました。何もなくなっても時間は流れるのだと言われれば、そうかもしれないと思います。

 20世紀になり天才が現れました。アインシュタインです。彼の発表した相対性理論では絶対時間というのはないのです。時間の流れは一定ではなく、条件によって速くなったり遅くなったりします。時間は、動いている物体には遅く流れ、また重力によっても遅くなるそうです。時速200㎞で進む新幹線の時計は、駅のホームで静止している時計より1秒当たり100兆分の2秒ほど遅れるといいます。また、海抜0メートルと比べて重力の弱いエベレスト山頂に置かれた時計は、海抜0メートルの時計より100年あたり300分の1秒速く進むらしいです。重力の影響をほとんど受けないGPS衛星の時計は相対性理論による時間のずれを補正しないと使い物にならないといいます。

 浦島太郎は竜宮城に3年ほど滞在して故郷にもどりました。でもそこは誰も知る人のいない未来の世界でした。竜宮城が光速の99.995%のスピードで飛べる宇宙船だと考えると、竜宮での3年は地上の300年に相当するといいます。また、強力な重力をもつブラックホールを利用できれば未来へ行くことも不可能ではないそうです。

 タイムマシーンに乗って未来の献血をみてみましょう。人工血液は実用化されたものの、その製品には善意という要素が含まれていないため効果が不十分だそうです。善意は人工的に作ることがまだまだ難しいのです。善意がいっぱい詰まった献血で作られた血液製剤がまだまだ必要とされています。

 今、インフルエンザが警報レベルで流行し、また感染性胃腸炎も広がっています。それ以外に体調不良の方もたくさんおられ献血者が非常に減少しています。このままだと輸血が必要な方に血液を届けることができなくなる恐れもあります。患者さんが安心して医療をうけることができるように一人でも多く方のご協力をお願いします。善意のいっぱい詰まった血液で、患者さんは元気になってくれると思います。

平成312

補遺

「時間とは、繰り返される出来事の回数ではかられ、物体の運動を正しく理解するために必要なものである。また、時間は空間とともに、そこでさまざまな出来事がくりひろげられる舞台であるが、その舞台は不変ではなく、そこに置かれた物質やエネルギーのありようによって変化する」というのが現在の考え方のようです。素人にはチンプンカンプンです。

参考図書

 Newton別冊 時間とは何か 新訂版 最新科学で、時間の正体にせまる!

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