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所長のつぶや記

所長ごあいさつ(令和2年8月)

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 梅雨の豪雨で大きな被害がでました。亡くなられた方々ならびに被害に遭われた方々に、お悔みとお見舞いを申し上げます。一日も早い復興を祈っております。当センターの職員も赤十字救護班として熊本県で活動を行いました。

 新型コロナウイルス感染も心配です。収まる気配がありません。東京に住む子どもたちがお盆に帰省するのは無理のようです。でも、両親は帰ってきてくれるでしょう。

   盆夕べ仏壇の灯に賑へる(大野林火)

 両親を見送ってから、次は自分たちの番だと考えるようになりました。それがいつになるのか分かりませんが、願わくはず~っと先であって欲しいと思います。

 正岡子規の随筆集「墨汁一滴」に、「お迎え」がいつ来るのか子規が閻魔大王に尋ねる話が載っています。当時彼は、脊椎カリエスの病状が思わしくなく、大変な痛みに寝たきりの状態で苦しめられていました。

閻魔様のところに出向いた子規が、根岸の病人何がしですが、御庁よりのお迎えがそろそろ来る頃だと思い、今か今かと待っていましたが、一向に来ません。どうしたのでしょうか。来るならいつ来るのでしょうか。それを聞きに来ました、と丁寧に言いました。

大王が嫌な顔もせず帳面を調べたところ、子規は4年前にすでに帳消しになっていることが分かりました。その時に迎えに行った青鬼と赤鬼から話を聞くと、青鬼は道が曲がりくねっているため家が分からず、赤鬼は道幅が狭いため火の車が通らず、いずれも引き返したとのことでした。閻魔様は困ったという顔をします。これを見ていた地蔵様が傍から

「それではことのついでに、もう十年ばかり寿命を延ばしてやりなさい、この地蔵の顔に免じて」と言い出しました。

子規はあわてて「滅相なこと仰しゃりますな。病気なしの十年延命なら誰しもいやはございません、この頃のように痛み通されては、一日も早くお迎えの来るのを待っておるばかりでございます。この上十年も苦しめられてはやるせがございません」

閻王は同情し「それならば今夜すぐ迎えをやろう」と言うので子規は驚き、

「今夜は余り早うございますな」

「それでは明日の晩か」

「そんな意地のわるいことをいわずに、いつとなく突然来てもらいたいものですな」

閻王はせせら笑いして

「よろしい、それでは突然とやるよ。しかし突然という中には今夜も含まれておるということは承知していてもらいたい」

「閻魔様。そんなにおどかしちゃあ困りますよ」

閻王からから笑って

「こいつなかなか我儘っ子じゃわい」

 誰にも「お迎え」がいつ来るのか分かりません。できればその時まで病気をせず過ごしたいものです。しかし、現実には病気に苦しんでいる人たちが大勢います。希望を失わず病気と闘って欲しいと思います。

 先日、白血病と闘っている池江璃花子さんが国立競技場から世界に向けてメッセージを発しました。「希望があるからこそどんなにつらくても、前を向いて頑張れる」

 輸血は医療に欠かせない治療法の一つです。多くの患者さんが今日も輸血を待っています。献血は、輸血が必要な人に生きる希望を与えます。あなたの献血で助かる命があります。皆様のご協力をお願いいたします。

令和2年8月

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