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所長コラム

所長コラム(令和2年4月)

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献血バス

令和2年4月に林所長の後任として着任しました髙橋です。これからよろしくお願いいたします。

さて、私は3月までは臨床医として病院に勤務し診療に携わっておりましたので、輸血に関しては、血液センターに依頼(発注)する立場でした。依頼すれば血液センターから届くのが当たり前で、届かないと文句を言っていたものです。
4月からは、逆の立場になりました。輸血の依頼に応えられないと急性期病院で患者さんの治療に当たられるドクターの怒った顔(?)が浮かびます。そこに、この新型コロナウイルス問題です。

良く晴れた春の朝に広く開けた所長室の窓からは、毎朝8時頃から献血バスのエンジン音と、右左折やバックの警告音が聞こえてきます。そこに血液採取バッグを搬入するスタッフの声が混じります。1台に5,6人のチームで、その日予定の献血会場に向けた出発の準備が行われています。

このところの血液の需要は、コロナウイルスの影響でやや減っています。これは、待機手術などが延期されているためではと考えます。しかし、白血病や急性大動脈解離などは待ってくれません。血液の必要性は続いています。これに比して、供給のための献血量の低下は深刻です。各献血バスでは予定採血量が確保できない日が続いています。

準備が完了し、ひと際太いディーゼルエンジン音が聞こえます。あのバスに朝積み込まれた献血バッグが少しでも多くの善意の血液を積み帰って来て、病院で血液を必要としている患者さんに、いつものように安全に届けられることを願いつつ、窓から交差点を左折して南下して行くバスを見送りました。

最後に、これまで善意をいただきました皆様に感謝しつつ、今後もご協力を改めてよろしくお願いいたします。

  

岐阜県赤十字血液センター

所長 髙橋 健

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