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所長コラム

所長コラム(令和2年8月)

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その時々の一生懸命

 岐阜県赤十字血液センターあかなべ献血ルームの待合・休憩エリアには、壁一面のモザイク壁画があります。「風かおる」と題されたこの壁画は洋画家矢橋六郎画伯により制作されたもので、昭和58年に現在の血液センターの新築にあわせて設置されました。

 画伯は明治38(1905)年11月16日、岐阜県不破郡(現在の大垣市)の生まれで、モザイク作家としても有名です。大名古屋ビルや大垣市役所をはじめとして全国に数々の壁画を残されています。しかし、昭和30年後半から50年代頃にあちこちに作られたモザイク壁画は、一部は保存・再生が図られていますが、多くは時代の流れとともに由来不明の風景となり、建物の寿命とともに失われつつあるようです。このため、現在、大垣市が矢橋画伯のモザイク作品を写真として残す試みを進められており、当センターでも撮影されました。

 写真では清々しい全体像が見えていますが、実際の待合では、より多くの方に献血していただける様レイアウトを変え椅子を増やした為、壁画の下1/4は椅子に隠れて見えません。折角の風渡る平野が見えず、画伯には大変申し訳ない状況です。

 しかし、改めて、今を遡る37年前、新築されたセンターで献血を担当する当時のスタッフや関係各位の一生懸命の思いが込められた壁画として眺めると、今の献血を担当する者として身の引き締まる思いがあります。皆様も献血に来られた折などにご覧いただければ幸いです。

 さて、では令和2年8月の一生懸命は?

 新型コロナウイルス感染の影響が長期化しており、秋の各種イベントが悉く中止です。このため献血バスが行き場を失くしています。『ぎふ信長まつり』も中止で、例年の歩行者天国での献血ができません。そのため、私もセンタースタッフと一緒に新たな場所での献血を企画し、行政各位などと相談中です。新しい場所での献血は色々と調整が必要で、ボツになるかも知れないので、今は詳細は控えさせていただきますが、9月にはご案内できることを願っています。

 叶うならば10月3日の土曜日、皆様に、献血者として、あるいは応援メンバーとしてご参加いただけることを目指す。とてもコンパクトですが今の私の一生懸命です。

  

岐阜県赤十字血液センター

所長 髙橋 健

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