MENU

所長コラム

所長コラム(令和2年7月)

img_4224s__.jpg

___2_____________.png

Web授業と若年層献血のこと

 最近のTVの遠隔画像合成には目を見張るものがある。家族がみているバラエティー番組を横目でみていると3月頃は時に参加者の画面がフリーズしていたのに、今では別映像を合成し1画面にしたとは分からないくらいに進化している。技術とお金があるとこんなものかと思う。
 私もコロナの影響を受けて看護学校の授業をWebで行った。Zoomというアプリを用いた授業であった。しかし、私にはまったく進化がなく結構辛かった。
 というのも、順に質問しながら進める授業で、いつもは90分の授業で約40人のクラスをちょうど一巡していた。この方法をWebで行ったことにやや無理があった。Web授業は前半40分、10分休み、後半40分。パソコン画面に小さく40人が並ぶ。上段から順に質問していくのだが、答えが要領を得ないことがある。教室だとそれをうまく拾って次につなげられるのだが、Webだと立ち止まってしまう。下手すると苛めているような感じにもなりかねない。半数程に質問し前半が終わるが、後半は別の並びで40人が並んでいる。そこでまた上段から質問するけれど、どうも同じ人に質問した気もするし、賢い?学生はいつも遅めにWeb参加して下段に並び質問に至らない。公平性を重んじる立場からはやや問題かと思う。自宅なので色々事情があるのであろうが、学生だった画面が何故か幼児に変わっていたりする。このような具合で雲を掴むようなWeb3回を終えて、4回目からは教室での授業となった。試験のフリーコメントで学生からも教室の方が良かった(私に関してはWebは不評)とのこと、もし来年があるならWebはご免こうむりたい。
 さて、前置きが長くなったが、その講義において献血の話を行い、予告のもと試験で「若年層の献血を増やすにはどうしたら良いか」の意見を求めた。さすがに試験なので、皆思いの外しっかり書いてくれた。献血ルームに若者に人気のカフェがあって只なら良い、針が痛くないことをアピールすると良い、ポイント制にすると良い、などなど、一部は既に行っていることもあるが、色々指摘してくれた。
 岐阜では30年以上前には10代20代の献血が60%の時代があったが現在は20%まで低下している。歴史を振り返ると、40年程前までは献血すると(献血手帳があると)家族が優先的に輸血を受けられる時代があった。また、20年程前までは、献血すると図書券CD券などが配布された時代があった。これらに比べると、ある意味今が一番「献血」と言える。この時代に若年層を献血に誘(いざな)うにはどうしたら良いのか。今年の長く続く梅雨に晴れ間が見えないように、その答えは浅学の身には見えてこない。
ご意見をいただけると幸いです。

  

岐阜県赤十字血液センター

所長 髙橋 健

《ご意見につきまして》

お手数ですが、当ホームページ内「お問い合わせ」からお願いいたします。
※お問い合わせ件名を「所長コラムの件」とご入力ください。

過去のお知らせ

最新のお知らせ

カテゴリ一覧