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所長コラム

所長コラム(令和3年1月)

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献血アナウンスCD
  

 たまにショッピングセンターなどに行くと、特売の会場などで、「(い)らっしゃい、(い)らっしゃい、〇〇がお買い得だよ!」など呼び掛けの録音が繰り返し流れていることがあります。この声は店を離れた後も結構耳に残るので、一日中仕事をされる店員さんは、頭の中でずっと回って大変でないかと要らぬ心配をするほどです。

 さて献血でも、特に土日のショッピングモールなどでは録音で呼び掛けをしています。これまでは10年来受け継がれてきたセンタースタッフの声による録音を使用してきました。しかしそのスタッフには大変申し訳ないのですが、単調で決して明るいとは言えない声音でした。そこで今回リニューアルすることになりました。

 プロの方に依頼する方法もあるのですが、若い人たちの献血が減っている状況において高校の放送部にお願いできないかと考え、岐阜県高等学校文化連盟(高文連)にご相談し、協力いただける高校放送部をご推薦いただきました。その上でセンタースタッフが幾つかの献血場面をイメージして数パターンの呼び掛け原稿を作成し、これに沿って放送部の女子生徒さんお二人に録音してもらいました。そしてこの音源をもとに新しい献血アナウンスCDが完成しました。センター内で聴く分にはかなり良さそうに思われたのですが、果たして街頭献血の現場ではいかがかと、週末のショッピングモールへ様子見に出かけました。

 1月のショッピングモール、新型コロナウイルスに対する2回目の非常事態宣言の中、人通りの少ない広場に献血バスが止まっています。この様子を遠くから眺め、徐々にバスに近づいて行きました。

 正直なことを言えばかなり心配していたのです。しかし杞憂だったようです。バスの前に置かれた黒いスピーカーからは、一言一言をはっきりと伝える声が、凛として、曇り空にも、冬の寒さにも、さらには人通りの少なさにも負けないくらいの頼もしさを秘めて、献血を呼び掛けてくれていました。

 さらに、この日はライオンズクラブの皆様が、バスとは離れた人通りの多い出入口前で長い時間、献血啓発を行ってくださいました。またクラブのご支援で二人の高校生ボランティアも案内に加わってくれました。このような応援を受けて血液センタースタッフの士気も上がりました。多くの皆様に献血にご協力いただきありがとうございました。

 さて、この実地調査を経て、私といたしましては今回のアナウンスCDの企画はとても良かったと確信しました。これをきっかけに、さらに献血の様々な場面に若い皆さんの参加をお願いしたいと改めて感じました。ただし、賢明なコラム読者の皆様は、もう気づいておられるかと思いますが、アナウンスを聴く私の耳はかなり思い入れバイアスがかかっていたかも知れません。

 皆様、もし週末のショッピングモールで献血バスを見かけることがありましたら是非近づいてみてください。ご自身の耳でご確認いただければ、また、できましたら献血にもご協力いただければ幸いです。

  

岐阜県赤十字血液センター

所長 髙橋 健

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