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ごあいさつ

広島県赤十字血液センター所長

この度の能登半島地震で被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。また、犠牲になられた方々とご遺族の皆さまには深くお悔やみ申し上げます。被災地の一日も早い復興を心からお祈りいたします。

広島県における血液事業の推進につきまして、献血者の皆さまをはじめ、県・市区町、各献血推進団体および協力団体、医療機関、関係各団体の皆さまには日頃からご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

この度、令和5年度の事業実績をまとめましたので、ご高覧いただけますと幸甚に存じます。

広島県では、令和5年度に延べ117,609名の皆さまに献血のご協力をいただき、輸血を必要とするすべての患者さんに輸血用血液製剤を滞りなくお届けすることができました。医療機関にお届けした血液製剤は、111,674本にもなりました。皆さまの温かいご厚意に、重ねて御礼申し上げます。

コロナ禍は時代の変化を加速させました。非接触技術であるSNSやオンライン化が一挙に広がり定着しました。容易にリアルタイムの情報が拡散し取得でき、グローバルな交流も可能になりました。一方で、画面越しのコミュニケーションは微妙な空気間や雰囲気、肌合いなどが得られず、どこか他人事のような深い共感を得にくいものです。そういう社会では他人を思いやる想像力や、共感力を育みにくいのではないでしょうか。コロナ禍で10代から30代の若年層の献血率が急激に減少しました。血液事業は献血で成り立つ助け合いの事業です。若い人々にもっと積極的に献血に関わってもらえるよう推進していくことが我々の喫緊の課題となります。

また、将来にわたり安定的に献血者を確保するためには若年層世代を中心に広く国民の皆さまに献血の意義を理解いただき、世代を超えて献血にご協力いただくことが必要不可欠です。これまで小学生から大学生までキッズ献血や献血セミナーなどの取り組みを行ってきました。

昨年度、日本赤十字社では、初の試みとして、血液の働きや献血の大切さを学ぶための小冊子を作成し、全国の小学4年生に配布しました。令和4年9月にリリースされた「ラブラッド」のスマホアプリでは16歳未満の方でも利用できるプレ会員制度を導入し、献血可能年齢以前から献血に親しんでいただける機能を追加しました。今後も幅広い世代に継続して献血にご協力いただけるよう、さまざまなサービスの提供を進めていきたいと存じます。

これまでも若年層世代への献血推進に注力してきましたが、今後は世代別、ライフスタイル別にきめ細やかな献血推進活動に取り組み、中国四国地方で最大の都市『広島』にある血液センターとして地域の特性と役割を生かしつつ、輸血を必要とする患者さんのために安全な輸血用血液製剤を安定的にお届けできるよう努めてまいります。

皆さまにおかれましては、血液事業へのより一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

令和6年7月

広島県赤十字血液センター

所長 麻奥 英毅

基本理念
基本方針

広島県の献血状況

全国で献血にご協力いただいた方は、のべ約500万人(令和5年度、以下同じ)でした。
そのうち、広島県でご協力いただいた方は、のべ約11.7万人にも上ります。
皆様の温かいご協力に、心より感謝申し上げます。

さて、広島県における人口あたりの献血者数(献血率)は4.3%であり、全国平均(4.0%)を上回っています。
しかし、輸血用血液の人口あたり使用量も、全国平均と比較して多めです。特に血小板製剤は全国トップクラスの使用量となっています。これに加え近年、血しょうを原料とする血しょう分画製剤の需要が増加しているころから、献血ルームでは「成分献血」を特に推進しています。
また、赤血球製剤については、400mL献血からの血液の需要が約98%を占めることから、400mL献血の推進に力を入れています。

なお、広島県の献血状況については、毎年度「ひろしま 献血のあゆみ」を作成し、皆様にご報告しています。
全国の献血状況をはじめ、広島県での年代別、地域別献血状況などを収載しています。