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所長のつぶや記

所長ごあいさつ(平成30年3月)

徳島県赤十字血液センター所長

 3月になりました。4月からの新しい生活への希望を胸に旅だっていく人も多いと思います。でも一人暮らしは最初心細いのではないでしょうか。
「啓蟄や たゞ一疋の 青蛙」(原 石鼎)

 私の血液型はA型で、細かいことが気になり、心配性で、根暗な人間です。一見社交的にみえ、陽気で明るくおおらかな性格と思われがちで、「A型にみえない」とよく言われます。

 ところで、血液型と性格の関連を示す科学的根拠は今のところありません。むしろ、九州大学縄田健悟先生は1万人以上を対象にした解析から関連しないと報告しています。血液型によって人の性格を勝手に判断し、人を不快な気分や不安な状態にする言動はブラッドタイプ・ハラスメントと呼ばれています。注意が必要です。

 血液型は、血液中の細胞(赤血球、白血球、血小板)の表面または内部にある違いを分類するもので、よく知られているABO式やRh式を含めて、現在認められている分類方法は34種類あります。すべての血液型が一致する人は一卵性双生児以外にいないといってもいいぐらい非常に稀です。

 血液型を最初に発見したのはラントシュタイナーという人で、1900年のことです。彼は、人の血液の液体成分(血清)と他の人の赤血球と混ぜ合わせると赤血球が凝集する場合と凝集しない場合があることに気がつき、血液に型があることを示しました。これがABO式血液型の発見です。この業績は輸血学史上最高とも言われるものですが、最初はあまり反響を呼ばなかったようです。しかし輸血による死亡の主な原因が血液型不適合によるものとの理解が広まり高く評価されることになりました。そして1930年にノーベル医学・生理学賞を受賞しました。

 血液型の発見、感染症検査などにより輸血の安全性は向上してきました。しかし輸血による副作用を完全に無くすることができないというのが現状です。最近、輸血が関係した大腸菌敗血症と劇症E型肝炎が発生し2名の方が亡くなりました。血液事業に携わるものとして残念でなりません。日本赤十字社では、輸血に関連したすべての有害事象を監視し、その原因を分析・評価することにより適切な対策を講じ、被害の発生や拡大を防ぐよう努めています。

 私たち血液センター職員は、輸血を必要とするすべての患者さんのもとに安心、安全な血液をお届けできるようこれからも頑張ってまいります。皆様の善意の献血をお願いいたします。

平成30年3月

徳島県赤十字血液センター 所長 浦野 芳夫

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