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所長コラム

所長コラム(令和3年11月)

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 献血チェアのテレビの話

 

 数か月前、血小板の献血をしていた時のこと。看護師さんから「献血の間、何かDVD見ますか?」と聞かれ、立場上(?)恥ずかしいものを選ぶわけにはいかないので、アメリカ映画のカーチェイスものを頼みました。そして予想はしていたのですが、40分ほどしてカーチェイスが佳境を迎える頃、採取は終了しました。もっと見る(!)と言い張るわけにもいかず、結末は不明です。

 さて、このDVDプレーヤーが1台、また1台と壊れてきたこともあり、岐阜県赤十字血液センターの2つの献血ルームでは、この秋、全チェアにスマテレ®(写真)を導入しました。全国ではすでに取り入れられているところも多いようですが、いろいろと便利な優れものとのことです。

 先日、血小板献血の折、私も初めてスマテレ®を使ってみました。昔から人に聞くのは苦手で、東京に行った時などは、田舎者とバレたくない気持ちも加わり、目的地の周りを一人グルグル回っていたこともあります。ということでスマテレ®も、「大体分かる」と言って一人触ってみました。ドラマかと思ったら、予告編だったり、広告だったり、画面が戻らなくなったりしましたが、何とかドラマ画面にたどり着き、以前見たことのある、主人公の弁護士が刑事事件の0.01%の無罪を解明するドラマを見ることにしました。

 冒頭にあげた映画が結末まで見られなかったこともあり、終わりまでたどり着きたいとの思いで、途中をところどころ飛ばし、結末の裁判場面まで見てスッキリしました。さて献血もそろそろ終わりかなとみると、そうでもなさそうだったので、第2話を見ることとしました。これも、途中を飛ばして結末までみました。2話も見られて良かった良かった、さすがにそろそろかなと思いましたが、機械はまだ回っています。実は、私はかなり血管が細くて、寒くなったこの時期、温かいカイロを手で握りしめても、追加の温かいココアを一気に飲んでも、さらに毛布を掛けられても、怒涛の血流とはならなかったようです(むしろ小川のせせらぎ?)。しかし、それでも第3話に進むことなく献血は終了し、受付に戻ると、今日で10回目の献血です。記念品がありますとのこと。それで選んだのが写真のグラスです。これは以前からある記念品で、最近はもっと実用性のあるものが選べるようになっていて、そちらがいいなと思っていたのですが、受付で思わず口に出たのがグラスでした(*)。一人の部屋で箱から出して手に持って眺めているとなぜか少し頬が緩みます。次は30回記念だそうです。

 さて話をスマテレ®に戻します。使用状況を看護師さんに聞くと、若い方はインターネットなど自由に使いこなし、年配の方はテレビ番組をみている人が多いとのこと。年配組の私も、献血の時は分からないまま使っていたのですが、この写真を撮るために看護師さんに教えてもらい画面をいじっていたら、やっと使い方が分かってきました。そしていいものを見つけました。次回は、遅まきながらこの歳になってハマっている韓流ドラマで献血ができそうです。30回もいけるかも(??)。

 皆様、特に年配の皆様にはスタッフに聞いていただき、リラックスした献血の時間をお過ごしください。

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(*)選べる記念品がスタート:https://www.jrc.or.jp/donation/blood/news/pdf/71c98a3f575739b8a4e38bece0db1583ab6cdd28.pdf

岐阜県赤十字血液センター

所長 髙橋 健

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