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ありがとうの声

輸血によって、毎日朝を迎えられる奇跡

後藤千英さん

後藤 千英 さん

【輸血によって、毎日朝を迎えられる奇跡】

「え、輸血?!したくないです。」初めて血液内科の先生から輸血をすすめられた時に思わず漏れた言葉です。わたしは骨髄異形成症候群という血液がんで正常な血液が十分に作れず酷い貧血でした。輸血は交通事故や大手術で使用するもので貧血の治療で使用するとは知りませんでした。それに何となくそんな状態であることを認めたくなかったことやなぜか罪悪感があり「輸血したくない」と思いました。ただ、からだは正直です。日常生活のあらゆる場面で思い通りにならない事が日増しに増えていきました。手足が冷たい。少しのことで動悸息切れがする。目の前が真っ白になる。寝ても覚めても頭痛が続く。イライラする。覇気がないなど・・先生に相談すると「輸血」すれば良くなるよ!と言われたので、しぶしぶ初めての輸血を受けました。真っ赤な血液が詰まったパックを見た時はギョッとしましたが、点滴のチューブを伝わってからだの中に入ってくると冷たいのに輸血を終える頃にはぽかぽかと全身温かくなり、病院からの帰り道は買い物に行こう~と気持ちも明るく前向きになれました。それまで、考えたこともありませんでしたが、音も立てずに脈々と全身の隅から隅まで流れている血液は「普通に生活するために」とっても重要な働きをしてくれています。それから何十回も輸血を受けました。罪悪感はすぐに感謝へと変わりました。献血してくださる方がいて、輸血を受けられるわたしがいる。病院にいって「今日は血液がありません」と言われた事は一度もありません。どんなにいい薬があっても、どんなにいい設備があっても、スーパードクターがいても、献血してくださる方がいなければ輸血は受けられません。その後、骨髄移植を経て今は治療前とは別人のように元気になりました。治療前、明日が来る保証がなかったわたしに毎日確実に朝が来ることは奇跡の連続です。わたしの奇跡を名前も顔も知る事ができない、たくさんの方が応援し支えて下さった愛に今日も感謝しています。ありがとうございます!

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