
みなさん、こんにちは!
今回の<血液センターだより>では、品質情報課より『品質改善』について紹介いたします。
血液センターでは血液製剤の品質を守り、安心して使っていただくため、献血から医療機関へ血液製剤を供給するまで様々な作業を行っています。しかし、もし血液製剤の品質に影響を及ぼす恐れのあるトラブルが発生してしまったら......
このような場合に大切なのは「問題解消と問題の再発防止策を考える」ことです。
- 何が原因だったのかをきちんと考えること
- 同じことが二度と起きないように工夫すること
この一連の取り組みを血液センターでは『品質改善』と呼んでいます。
トラブルの再発防止策を考えるとき、大事なのはリスクの分析と評価です。
- 「トラブルに繋がるリスクを洗い出して対策を検討する」
- 「対策を実施する」
- 「対策実施後のモニタリングをする」
以上の3つのプロセスとなります。
実はこのプロセスは以前紹介した『変更管理』とほぼ同じです。どちらもリスクを排除または低減することを主な目的としております。
血液製剤の品質に影響を及ぼすトラブル......これでは分かりにくいので、イメージしやすい日常生活でのトラブルに当てはめてみます。『カレーライスを作ったが美味しくなかった』という例で再発防止策を考えてみましょう。
このとき、原因として考えられることは様々です。

血液センターでは「特性要因図」を作成してリスクの特定を行います。特性要因図とは特性(人・物など)と要因の関係を系統的に線で結んで表した図をいい、魚の骨のような形をしているので『フィッシュボーン』とも呼ばれます。
では、上の図に載せた原因から特性要因図を作成してみましょう。

上の例では、もしかしたら
①カレーのルーが甘口または辛口で、食べた人の好みに合わなかったかもしれません。
②水の量を間違えて、おいしくならなかったかもしれません。
③具材選びや量を適当に作ってしまい、本来のレシピから外れたかもしれません。
④食べた人の体調が悪く、食欲が無かったかもしれません。
これらの「もしかしたら○○だったかもしれない」といった要素を「リスク」と考え、様々な「リスク」を洗い出し対策を検討します。

対策を実施後、再びトラブルが起きていないかを確認して品質改善は終了です。
今回はカレーライスを例に進めましたが、『血液製剤の管理温度が適切でなかった』や『作業手順を守らなかった』等の血液製剤の品質に影響を及ぼすトラブルの場合も、先ほどと同じように特性要因図を使用してリスクの排除または低減させることを目標に品質改善を実施します。
血液センターでは同じトラブルを繰り返さないことをとても大切にしています。
品質改善の積み重ねで血液製剤の品質を守り、安心・安全につなげています。



