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所長コラム

所長コラム(令和4年9月)

安請け合いとトラウマ(前編)

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人にお願いする時、頼み事にもよりますが、厄介なお願いの場合は、急に明日とか、来週とかだと断られる可能性が高いです。しかし、これが、3ヶ月先、半年先、1年先などの依頼であれば、「1年後なら何とかなるか」という感じでしょうか、緊迫感がない分、結構受けられ易いのではと思います。

ということで、私は今、1年後なら何とかできそう、半年後なら何とかできそう、3ヶ月後なら何とかできそうと受けた、1年後と半年後と3か月後が一気にやってきたようなところにあります。いわば安請け合いのツケが回ったような状況です。

じっくり前もって準備すれば良いのではないかと言われるかも知れませんが、できない人はいるものです。私について言えば、ギリギリにならないと頭が動き始めません。だから、ずっと前に依頼を受けても、何も準備しないままに直前を迎えるので、来週に、と急に頼まれたのとほとんど同じ状況なわけです。

では、近くなったら土日も使って準備すれば良いのでは、といわれるかも知れませんが、土日は別の時間の流れがあります。

数年(数十年?)前までは、週明けの仕事ができてなくて、土日にやろうとして、やらなければと思って、ずーっと気になって、でも結局やらなくて、只々、気が焦って心が休まらなかっただけの土日を過ごしていましたが、ある時から、結局できないのであれば土日は別の時間の流れということで、気にしない、やらないと決めました。これで心が休まるようになりました(でも本当はかなり気にしている)。

しかし、心は休まっても、月曜日は来るわけで、バタバタしております。また、そのしわ寄せがコラムにも来ています(遅れております)。

本当に大したことではないのです。①以前勤めていた病院で、血液事業、献血の話をする準備とか、②血液事業の学会にスタッフが発表するので、その手直しをするとか、③以前関与していた、連携医療の関係の話を、すこし献血を絡めてする準備とか、④看護系の大学にご挨拶に伺った折に、話が弾んで、早速セミナーをさせていただくことになったことは有難いのですが、さてどうしたら若い人にアピールできるかなど思案していることとか。羅列してみると、全然、いつもの仕事なのですが、それが私の中で大事(おおごと)になる訳は、準備がいつも直前になるだけではなく、実は、人前、特に若い人の前で話すことについて、大きなトラウマを持っていて、その日が近づくとソワソワしてくるからなのです。

それなら、『君子危うきに・・・』ということわざがあるように、(全く君子ではないですが、)受けなければいいという意見もありますが、怖いもの見たさといいますか、最初に戻りますが、半年後なら何とかなるのでは、と受けてくるわけです。

さて、病院で献血・血液事業の話をするのは数日後です。中途半端で恐縮ですが、ここまでを前編として、次回、後編で、30年前に遡るトラウマの理由と、今回、そのトラウマをやり過ごせたかをご報告させていただきます。

上げました写真は、先日、献血運搬車が止まったセンターの駐車場でみた2重の虹と、センターからみた夕暮れです。

あの暑かった夏は何だったのかというように季節は過ぎていきます。

                                                    岐阜県赤十字血液センター 所長 高橋 健

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