元気で、風邪ひとつひかないほど丈夫だった父が、ある日突然「多発性骨髄腫」と診断されました。
多発性骨髄腫は原因不明の血液の癌で、現在の医療でも完治が難しい病気とされています。
「余命5年」という医師の言葉に、家族全員がショックを受けたのを今でも覚えています。
それでも父は、入院の合間には仕事に向かい、できる限り普段の生活を大切にしていました。
けれども3年目を過ぎたころ、病状が進んで強い抗がん剤治療を受けるようになり、輸血の力を借りる日が増えていきます。
顔は青白く、冷や汗をかき、病院に行くときも車いすが必要なほど弱っていた父が、輸血を受けたあとには自分の足で立ち、歩いて移動できるくらい元気になり、そんな姿を見て、輸血の力のすごさを実感しました。
おかげさまで、父は余命と告げられた5年を、しっかり生き切ることができました。
家族で過ごせる時間をここまで延ばしてくれたのは、輸血していただいたからだと思っています。
血液を届けてくださった献血者のみなさまに、心からありがとうを伝えたいです。
本当に、ありがとうございました。
(匿名希望さん)