
私の父は若い頃からバセドウ病を患っており、本来なら20g程度の甲状腺が200g以上にまで肥大してしまうほど、辛い症状を抱えていました。
父がまだ20代の頃、その甲状腺と副甲状腺を摘出する大手術を受けました。首周りの手術ということもあり、非常に多くの出血が伴い、その際に8人分もの大量の輸血を受けたと聞いています。
当時は、健康保険の通知のような形で「輸血を行いました」というハガキが届く時代でした。そのため、恥ずかしながら当時は「保険の制度を使ったんだな」くらいの認識しか持てていなかったのが正直なところです。
しかし、あの大手術を乗り越えた父は、その後50代半ばから人工透析を受けながらも、84歳になるまで一生懸命に生き抜くことができました。
今、改めて当時のことを振り返り、父が私たち家族と何十年という長い時間を共に過ごせたのは、あの時、見知らぬ誰かが提供してくださった血液のおかげなのだと、胸が熱くなります。あの時の献血がなければ、父のその後の長い人生はありませんでした。
手術の際に献血にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。皆様の温かいお気持ちが、父の命を救い、私たち家族にかけがえのない時間をプレゼントしてくれました。心より深く感謝申し上げます。
(あべやす)




