山梨県赤十字血液センターに届いた「ありがとうの声」
平成24年の5月も終わりかけているときでした。滅多に体調を崩さなかった本人が、座ってもいられないほどの頭痛に襲われ、万が一のことがあってはならないとCT検査を受けました。いくつかの総合病院で診察をしていただき、脳内で出血していることが分かり、すぐさま入院しました。精密検査をしたところ、特発性血小板減少性紫斑病が原因ではないかとなり、頭痛も改善されたため退院しました。その後さらに検査・診療を重ね、骨髄異形性症候群が元凶であることが分かりました。治療として月に1度5日連続で通院し、化学療法および輸血を受けさせて頂きました。しかし、徐々に血小板の数が減少し、骨髄検査の結果急性骨髄性白血病との診断を受けました。年齢的なこともあり、抗がん剤を投与しつつ、輸血をさせていただきながら治療を行いました。半年近くの長期にわたる精神的にも肉体的にも辛い治療でしたが、輸血をさせていただいたおかげで快方に向かい退院し、本人や家族も驚くほど回復しました。しかし、病はそんなに容易いものではなく、退院してから2カ月ほどで、主治医の方から先はあまり長くないとの診断を受けました。その後、自宅から近い病院に通院し、輸血・治療を受けることになりました。本人は現実を受け入れられず、最期まで回復を望んでいましたが、ついにその夢もかなえられず、亡くなりました。
本人としては納得いかない結果になってしまいましたが、輸血をさせていただいたおかげで波がありつつも病状は確実に改善し、時に趣味としていた畑仕事を行うことも出来ました。これまでにお忙しい中わざわざ時間を作り献血をしていただいた、正に「命の恩人」である皆様に本人・家族一同感謝させて頂きます。