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ありがとうの声

「今、楽しい日常生活を送れているのは献血してくださった方のおかげです」はるかさん

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私は、獣医学生である大学3年生のときに腎臓の難病ネフローゼ症候群になりました。ネフローゼ症候群は、血中タンパク質が尿に漏れ出てしまう病気で、血中タンパク質であるアルブミンが1.3という数値を叩き出し、体が浮腫み、かなり危険な状態でこのままだと腹水や胸水が溜まってもおかしくない状況でした。緊急入院し、そこで血漿分画製剤であるアルブミン製剤とグロブリン製剤を4本ずつ投与することになりました。投与する前に輸血に関する同意書にサインを求められ、まさか自分が輸血を受ける立場になるなんて考えたこともなかったので、戸惑ったのを覚えています。

 

大学の後半3年間は闘病生活で、長期間に及ぶ緊急入院に加え、半年間にわたる自宅療養を2回経験しました。自宅療養は通院以外の外出が許されず、正直、学業と闘病を両立するのは精神的にも厳しく、また大学に通えるのか?友だちと会えるのか?ずっと目指していた獣医師になれるのか?と毎晩不安に苛まれて泣いていました。

 

現在は、幼い頃からの夢を叶え、獣医師として動物病院で働き、わんちゃんねこちゃんの検査・治療・手術をして充実した日々を送っています。今、仕事もプライベートも趣味も充実し、楽しい日常生活を送れているのは献血してくださった方のおかげです。本当にありがとうございます。

 

闘病を経験し、終わりの見えない治療の副作用に苦しんだ経験から、患者さんがどれほど悲しく、不安で、孤独で、悔しい想いをして過ごしているか、努力してもどうにもならず報われないこともあると痛感でき、健康で日常を過ごせることのありがたさ、大切さを身をもって学べて、いい人生経験だったと思えています。こう思えるのもあの時、輸血をしていただき、命を繋いでいただいたからだと思います。経験を生かし、飼い主さんやわんちゃんねこちゃんに寄り添い信頼される獣医師になります。

 

2025年9月2日 はるかさん

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