ポスターができるまで ~若者から同世代へ向けて~
関東甲信越ブロック血液センターでは、平成28年度より高校生による黒板アート企画を開始しました。若年層の献血離れに歯止めをかけるため、「献血・いのちと助け合い」をテーマに、高校生に黒板アート(黒板にチョークで描いた絵)を制作いただきました。絵に込めたメッセージにより、若者の感性で同世代に向けて献血を広めていただき、献血ルームなどで制作風景を公開、作品を展示し、ホームページやSNSでの配信を通じて、多くの方々から好評を得ることができました。
本学会のテーマ「持続と変革―カイゼンの先への挑戦―」を実現するためにも、今後の血液事業の担い手として若年層献血者の存在が必要不可欠です。そのため、本学会にも若い感性、若い力を取り入れるべく、第2回黒板アート企画にて素晴らしい作品を制作くださった神奈川県立弥栄高等学校さんに再び協力をいただき、本学会のポスターを制作いたしました。
制作にあたっては、美術科1学年の39名の生徒さまにポスターを描いていただき、その中から最優秀賞(ポスター採用作品)、優秀賞、総会長賞、献血やさしさ賞を進呈させていただきました。このページでは、各賞を受賞された生徒さんにインタビューをし、作品に込めたメッセージや将来の夢をお聞きしましたので、インタビューをご覧ください。
なお、会場では、黒板アート3作品の写真とともに、39名の生徒さまによるポスター全作品を展示させていただく予定です。会場にお越しの際は、渾身の作品たちをぜひご覧ください!皆さまの学会ご参加を心よりお待ちしております。
受賞者インタビュー
最優秀賞
美術科1年 菅原 咲弥花さん
[作品のイメージ・メッセージ]
献血する人と輸血を受けて回復する人の関係を木と土で表現しました。木は土の水を吸い上げて大きくなるもの。それと同じように、献血する人の血液を患者さんが受け取って、輸血を受けた色々な患者さんたちが色づいていく様子を描きました。そして1枚、緑色に染まった葉が、もう少しで回復する患者さんのイメージです。
[将来について]
絵が好きなので、デザインに進みたいです。
優秀賞
美術科1年 船津 遥さん
[作品のイメージ・メッセージ]
献血に対して重いイメージを持ってほしくなかったので、「血液」を届けるという直接的な表現でなく、「紙飛行機」という柔らかい印象のあるモチーフや明るい色合いで描きました。みんなが気軽に献血に行けるようになってほしいという想いを込めました。献血をした人が飛ばした紙飛行機が、患者さんの待つ病院のもとへと飛んでいくイメージです。
[将来について]
彫刻を学び、特殊メイクの職業につきたいです。
総会長賞
美術科1年 古谷 咲輝さん
[作品のイメージ・メッセージ]
プレゼントのイメージです。プレゼントは物だけでなく「贈る気持ち」も一緒に届けるもの。プレゼントから血液をイメージした赤い蝶が「贈る気持ち・善意」とともに色々なところに飛んでいって、色々な患者さんのもとへ届いてほしいという想いから描きました。リボンは人と人を繋ぐイメージ。献血で人と人とが繋がって、色々な人が助かっているイメージです。
[将来について]
製菓を学んで、和菓子を作る人になりたいです。
献血やさしさ賞
美術科1年 春岡 舞さん
[作品のイメージ・メッセージ]
このリボンは、鳥がほどいているところです。献血をするということに対して身構えてしまう、引いてしまう人の心をほどいて、献血しようという気持ちへと変えていきたいという想いから描きました。降っている赤い花びらは血液のイメージ。その花びらを包み込んで、だんだんとその身に受け止めていく患者さんの姿を笑顔のチューリップで描きました。
[将来について]
デザインを学んで、お菓子のパッケージや広告をしてみたいです。
※ポスターを作成いただいた平成29年度時点の学年を記載しております。