~新長田鉄人前献血ルーム~
突然ですが......
「あなたにとって、大切な一文字、とは」
と問われたら、どのような文字を思い浮かべますか?
そして、どうしてその文字を選ばれましたか?
このたび、須磨寺副住職小池陽人さんが献血された方に贈られた一文字は、そんな思いの詰まった一文字でした。
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献血をとりまく現状について、小池様にお話しをさせていただく機会がありました。
その際「私にも何かお手伝いをすることはありますか?」とお尋ねいただいたことが企画のきっかけでした。
献血された方が望まれる文字を色紙に書き、落款印。そして、選ばれた文字について優しいお話しもしてくださる。
なんと贅沢なひと時でしょうか。
当日、少し早めに献血ルームに来てくださった陽人様。
「僕なんかが書いて、皆さん喜んでくださるんでしょうか」「緊張しちゃうな」と言われていましたが、
いえいえ、午後からの企画にも関らず、午前中に献血をされてイベント予約をされる方が既に3名ほど待機中なんですよ。
おもちゃに囲まれたキッズルームに僧衣をまとった陽人様。
お部屋におられるだけで、キッズルームが別世界みたいに穏やかな空間になっているのです。不思議。
笑顔でお話しを交わされた後、「それでは、心を込めて書かせていただきますね」と筆を執られると、傍から見ていてもピンと張りつめた空気を感じます。それを一心に見つめる献血者。ステキな風景でした。
終わられた方が「今日は来て良かった」「あの人の前に座るだけで癒された」と喜んでくださり、若い方が大事そうに色紙をカバンにしまわれる姿をみるとこちらも嬉しくて。
終了時刻になった時、陽人様にお尋ねしました。
このたび献血ルームでたくさんの方とお話しいただきましたが、その気持ちを一文字にするならばどのような文字を書いていただけますか?と。
陽人様が記された一文字は
今日、献血をされる方と触れ合った際に感じたのは、慈しみ、慈愛、他者を思いやり慈しむ気持ち。
一文字にするならば「慈」でしょうか。そのような言葉が浮かびました。
身を呈して自分にしかできないことをする。
尊い行いをされる方たちが集う場所なのだな、と思いました。
そして、私も自分にできることを精一杯しなければいけないな、と改めて思いました。
と言っていただきました。
いただいたこの文字は皆さまへ陽人様からの贈り物です。
献血ルームに来られた際は、ぜひご覧ください。
次回は秋頃の予定です。
また改めてお知らせさせていただきます。
献血を応援してくださる、たくさんの方に感謝の気持ちでいっぱいです。
私も自分にできることを精一杯しなければいけない、な。
このたびの企画が、また新たなご縁を繋ぐものとなりますように。
鉄人Kちゃん