～～新長田鉄人前献血ルーム～～
16歳からお願いできる献血。
献血ができる年齢がある、ということは、お願いできなくなる年齢も定められています。
それは、※69歳。
また、お一人、献血卒業をされた方がおられました。
いつも予約をしてきてくださっていたＳさん。
スマホをお持ちだったことから、ラブラッド会員になることをお願いした時は「スマホ持ってても、よくわからないからさ」と言われておられましたが、検査結果が管理できることや予約ができることをお伝えしたら、登録に対して前向きに検討してくださり、次回お越しの際には「WEBで予約したよ！」「息子が登録してくれてね」と嬉しそうに報告してくださいました。
以来、ずっとWEB予約でご協力いただいていました。
献血ルームに備えている漫画本をいつも決まった席でゆっくり楽しまれており、特にお気に入りは『キングダム』。新刊情報を一早く教えてくださるおかげで、新長田ルームのキングダムはいつも最新刊をいの一番に揃えることができていました。
新品のキングダムが到着したら、早くＳさんに読んでいただきたくて、ね。
もう一つ、Ｓさんがタノシミにされていたのは、献血ルームで実施しているイベント。
毎月第一月曜日開催の「整理、収納相談イベント」と、第三月曜日の「笑い文字」。
整理、収納相談イベントのゆか先生とはいつもお話しが弾んで、キッズルームでおしゃべりされている姿が献血ルームの雰囲気を楽しくしてくれていました。
そして、なんと、ゆか先生とＳさんは同じお誕生日。
そして、なんと、なんと、ワタクシもそのお二人と誕生日が一緒なのです。
びっくりの偶然でしょ！
「笑い文字」イベントでは、来られるたびに毎回違うお名前描きを依頼されておられました。
まずは、ご自分の、奥さまの、お子さんの、お孫さんの。
献血ができる回数があと何回、と迫った頃に出会った「笑い文字」イベント。
「ボクが来れるのが、後何回かな。その間に、家族全員の名前をギリギリ書いてもらえるのよ」と言われていましたから、イベント講師ゆうこ先生も「絶対休めないわ！」「Ｓさんがご希望される方のお名前を最後までちゃんと描いてさしあげなければっ」と気合の気持ちを私に宣言してくださっていました。
そして、３月の第三月曜日。
最後の献血。最後のお名前描きが終了しました。
ゆうこ先生と、当日アシスタントで来てくださっていた講師の方がＳさんのために笑い文字とくす玉を用意してくださっていて、感謝の気持ちを伝えてくださいました。
ロビーで、スタッフからもお礼のメッセージカードをお渡しさせていただいたのですが、その場におられた献血者の方たちも一緒に拍手してくださって、Ｓさんより先に泣いてしまいそうでした。あかん、あかん。
新長田鉄人前献血ルームは、新長田駅最寄の地下にある小さな献血ルームです。
兵庫県内で、一番献血ご協力の少ない、小さな献血ルームです。
でも、そんなルームだからこそ、ここでしか味わえないアットホームな触れ合いを感じていただけると思います。
"献血して楽しかった、っていう感想があってもいいじゃない？"そんな献血ルームです。
たくさんの方たちに助けられている献血。
献血でいただいた血液には、あったかい気持ちもたくさん込められているのです。
そんな風景をＳさんのおかげで感じることができました。
Ｓさん！
たくさんのご協力をありがとうございました。
１４８回ものご協力でいただいた血液は、きっと笑い文字みたいにたくさんの方たちを笑顔にされたことでしょう。
ありがとうございました。
鉄人Ｋちゃん
※≪献血可能年齢について≫
65～69歳の方の献血については、60～64歳の間に献血経験がある方に限ります。
