血小板は赤血球に比べて保存により劣化しやすく、生体内における寿命も約10日間と短い細胞であり、長期間機能を保持した状態で保存するのは容易なことではありません1.。血小板製剤の保存方法については長年いろいろな検討がなされてきましたが、現在わが国では20~24℃で振盪しながら保存しています。
血小板は、低温で保存されると低温刺激により活性化が進んで非可逆的形態変化を起こし、円板(静止)型から偽足を出しながら球(活性)型に変化します2.,3.。低温保存した血小板を輸血した場合、室温保存(20~24℃)したものと比較して生体内での生存能力、特に生体内寿命が短くなること(図)3.,4.、さらに長時間低温で保存したものは止血効果が低下することが報告されています5.,6.。
このことからも、血小板製剤は、供給後速やかに使用するようお願いします。